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SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)・写真投稿アプリ・掲示板サイト…今や私たちの生活の中にすっかり浸透したインターネット。特に、最近の発展はめざましいものがあります。しかし、身近になったことでSNS関連のトラブルが多くなっているのです。インターネットに潜むトラブルでは、どのくらいの慰謝料が見込めるのか、ひも解いていきましょう。

■もくじ

【1】≪ケース1≫虚偽の情報を巨大な掲示板サイトに書き込まれたケースで10万円の慰謝料を獲得
【2】≪ケース2≫お店の悪評をSNSで拡散され売上が大幅に減少したケースで50万円の慰謝料を獲得
【3】≪ケース3≫交際時に撮られた裸の写真を元カレがネットに投稿したケースで100万円の慰謝料を獲得
【4】慰謝料が高額になるポイント
≪監修弁護士の紹介≫
【5】まとめ


【1】≪ケース1≫虚偽の情報を巨大な掲示板サイトに書き込まれたケースで10万円の慰謝料を獲得

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依頼内容

相談者のAさんは30代男性で、とある会社の課長でした。Aさんは暇つぶしにインターネット上の巨大掲示板を閲覧することが趣味です。
ある日、企業の掲示板のなかにAさんの個人情報とともに「この男はセクハラパワハラ課長だ」と、まったくでたらめな情報が書き込まれていました。
Aさんはデマを流されたとして、プロバイダに情報開示を実施し、発信者を特定。名誉棄損で訴訟を起こし、勝訴します。結果、10万円の和解金を得ることができました。また、当該の書き込みの非表示依頼や削除依頼も行い、転載されたものに関しても削除でき、平穏な生活を取り戻せたのです。


事例について

インターネット上の掲示板に書き込んだデマや誹謗中傷は、名誉棄損や侮辱罪に発展することがあります。匿名性が強いので、一見訴訟を起こすことが難しそうですが、弁護士に依頼することでプロバイダを通し情報開示請求できることがあります。そのため、悪質な書き込みがあった際には、証拠保全と早めに対応することが大切になってきます。


弁護士見解

ネットの誹謗中傷の和解金や慰謝料は、相談者の立場によってそれぞれ異なります。芸能人やスポーツ選手などの有名人は数百万円に及ぶこともあるのです。今回については、相談者の方からの相談が早く、デマ情報が広がる前に対応することができたので、実害がほとんど発生することなく解決することができました。


【2】≪ケース2≫お店の悪評をSNSで拡散され売上が大幅に減少したケースで50万円の慰謝料を獲得

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依頼内容

相談者のBさんは28歳の女性で、写真映えすると人気のパンケーキ店を経営しています。
ある日、写真が映えることだけを目的としたお客様が入店し、一口も食べずに会計をしようとしたそうです。パンケーキに一切手を付けなかったことに不満を持ったBさんが注意したところ、お客様はその場では謝罪してくれました。しかし、次の日になるとBさんのお店の写真投稿アプリのアカウントが炎上し、「あそこの店のパンケーキにゴキブリが入っていた」「指摘したら女性店長にキレられた」といった内容が投稿されていたのです。この書き込みによって賑やかだったお店にはお客様が来なくなり、このまま売り上げが戻らない際は廃業しなければならないような状態に陥ってしまいました。
そこでBさんは、写真を投稿した者に対し虚偽の投稿をしたとして訴訟を起こしたところ、虚偽の投稿がお店の経営を著しく悪化させたことが認められました。50万円の和解金を得ることができ、お店の賑わいも戻りつつあります。


事例について

SNSから広まる風評被害に悩まされる企業やお店が増えています。風評被害や名誉棄損による賠償金・和解金は、被害の内容で違います。今回の相談者Bさんは、飲食店を経営しており、虫が入っていたなどの虚偽の投稿の拡散はイメージや信用を落とします。売上の減少や営業自体が難しくなることを鑑みて、個人間の名誉棄損や侮辱行為よりも高い和解金・賠償金となりました。


弁護士見解

名誉毀損や風評被害により認められる賠償金額は、被害の内容によって異なることをお話したと思います。名誉を毀損されたり、風評被害を受けた側の知名度も金額にかかわりますが、それよりも、企業などのイメージを損ねる行為は営業損害をもたらす場合が多いため、個人間での争いより大きな賠償金を貰える可能性が大きくなることがあります。


【3】≪ケース3≫交際時に撮られた裸の写真を元カレがネットに投稿したケースで100万円の慰謝料を獲得


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依頼内容

相談者の方は22歳女性のCさんで、今年大学を卒業し、新入社員として働いています。
Cさんには高校のころより交際していた男性がいましたが、就職を機に別れたそうです。しかしながら、男性側は別れたことに納得していない様子で、LINEや電話が毎日来ていたとのことでした。Cさんはまじめに取り合っていませんでしたが、ある日を境に妙な人からのナンパが増えてきたとのこと。不審に思って確認したところ、交際していた男性が、ネット上の掲示板にCさんとの性行為の画像や動画を投稿していたのでした。
とてもショックを受けたCさんは警察に被害届を出します。元彼氏の男性は、「Cさんが一方的に別れたせいだ」と当初は威勢良く反論をしていたようですが、弁護士を通して刑事罰に処される可能性を示唆すると示談に応じました。示談金は100万円、また投稿も削除することができたのです。


事例について

交際していた異性の性行為の写真や動画をインターネットへ流布させることは、刑事罰に処される可能性があります。今回、起訴される前に示談が成立したのでCさんは被害届を取り下げました。そのため男性に前科はつきませんでした。Cさんが示談に応じた理由は、早く以前の状態の環境に戻したいと望んでいたからです。またプロバイダを通して画像を削除することもできました。


弁護士見解

個人間のネットトラブルにおける和解金や示談金の相場としては、100万円は高い方だといえるかもしれません。今回のケースは、リベンジポルノという名誉感情やプライバシー侵害性の高い案件であり、前科を付けたくない男性側は相場より高い金額ながら、示談に応じたと思われます。


【4】慰謝料が高額になるポイント


≪SNSトラブルで和解金・示談金が高額になるケース≫


Point1)社会的地位が高い人や影響力を持った人が誹謗中傷を受けた場合

有名人や地位の高い人のほうが、誹謗中傷によって失われたイメージや信頼は一般の方に比べて影響が大きいため、高額になりやすいです。


Point2)複数回にわたり誹謗中傷の書き込みがされている証拠がある場合

長期にわたり精神的な苦痛を与え、個人あるいは企業のイメージを損ねたと考えられるので、高額になる可能性が高まります。


Point3)誹謗中傷の内容が虚偽であり、名誉棄損の被害を受けた場合

「デマ」は通常の誹謗中傷よりも信用を失うケースが多く、そのため営業損害などの実害が出てくると高額になることが予想されます。

【監修】弁護士法人えそら 馬場 龍行弁護士


馬場 龍行先生
弁護士法人えそら
第一東京弁護士会
この記事は、馬場 龍行弁護士が法律監修を担当しました。

弁護士法人えそらは、お客様が持つ理想の結果を実現するサポートをさせていただいております。
理想は、果て無く遠く、時に非現実的に感じることもあるかもしれません。
しかし、ひとつひとつステップを踏んでいけば、実現できることもあります。
私たちは、ひとの想いを信じる法律事務所です。
交通事故、企業法務、労務問題などを中心に、幅広く法律相談を承っております。
お客様の意向に寄り添う法律事務所を目指しておりますので、お困りの際は一度ご相談ください。

▼弁護士法人えそら
https://esola-law.or.jp/


【5】まとめ

SNSやインターネット上のトラブルは、誰に相談していいか分からず泣き寝入りしてしまう人も多くいます。書き込みの削除依頼や、高額な慰謝料が取れるケースもあるので、被害に遭った場合は諦めずにまずは弁護士に相談を…。身近で便利なSNSには、危険が潜んでいることも覚えておきましょう。