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Twitterで、あなたが投稿したのとそっくり同じツイートを知らない人が投稿していたら、びっくりしますよね?

相手が影響力の小さい人ならまだしも、フォロワーの多いインフルエンサーがフォロワーの少ない個人のツイートを盗んで「さも自分の考え」のような顔をして人気を集めていたら、納得できない気持ちになるでしょう。

他人のツイートを盗んで投稿することを「パクツイ」といいますが、実はパクツイは著作権法違反になる可能性が高いのです。

今回はパクツイと著作権のこと、著作権法違反の罰則やパクツイされたときの対処方法について、わかりやすく解説していきますね!

■もくじ

【1】著作権とは?
【2】ツイートにも著作権がある!
【3】著作権法違反の罰則
【4】著作権侵害を受けたときに相手に請求できること
 4-1≪差し止め請求≫
 4-2≪損害賠償請求≫
 4-3≪名誉回復措置の要求≫
【5】パクツイと埋め込み、引用の違い
 5-1≪埋め込み≫
 5-2≪引用≫
【6】パクツイされたときの対処方法
 6-1警告する
 6-2Twitter社へ通報
 6-3相手を特定して賠償請求
 6-4刑事告訴
≪監修ライター紹介≫
【7】まとめ


【1】著作権とは?

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著作権。「聞いたことはあっても具体的にはよくわからない」という方が多いと思いでしょう。
著作権は、「著作物」に認められる著作者の独占的な権利です。著作物とは「文章や絵、音楽や彫刻などの創造的な方法によって思想や感情を表現したもの」。
ツイートなどの「文章」にも著作権が認められる可能性があります。

著作権というと「高尚な文章、難しい文章、上手な文章でないと認められないのでは?」と思われているケースもありますが、そういった制限はありません。
下手でも素人の書いたものでも幼稚なものでも、思想や感情が創作的に表現されていたら著作物です。

また著作権には登録などの手続きが一切要りません。特別な手続きをしなくても、「創作した瞬間」に著作者に著作権が発生し、たとえば文章であれば「書いた瞬間」に書いた人に著作権が認められます。

創作者である著作者に独占的な著作権が認められるので、他人が勝手に使用することは基本的に認められません。


【2】ツイートにも著作権がある!

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実はパクツイは元ツイートをした人への著作権侵害になる可能性が。なぜならツイートにも著作権が認められるケースがあるから。

ツイートは「文章」といえ、人に盗まれるような魅力的なツイートであれば、通常は「創作性」が認められるもの。

先にも説明したように、著作権が発生するのに文章の長さや高尚さなどは関係ないので、普通の人が普通に投稿したツイートにも著作権が発生し、著作権が発生するタイミングは「ツイートを書いた瞬間」です。

他人の著作物は、著作者の了承を得ないと利用できません。勝手に利用すると著作権侵害になってしまいます。

よってパクツイは、多くのケースで元ツイートをした人に対する著作権侵害です。フォロワー数万人のインフルエンサーがフォロワー100人の個人のツイートをパクツイしたケースでも、インフルエンサーが加害者、フォロワー100人の個人が著作権侵害の被害者に。もちろん逆パターンもあります。


【3】著作権法違反の罰則

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著作権侵害が発生したら、加害者にはどのようなペナルティが科されるのでしょうか?

実は著作権は「著作権法」という法律で守られており、そこでは侵害行為に罰則がもうけられています。著作権侵害の罰則は「10年以下の懲役または1,000万円以下の罰金刑」です。
かなり重いですよね!

パクツイでこんな刑罰を適用されたら大変なので、みなさんは絶対に他人のツイートをパクツイしないように注意しましょう。


【4】著作権侵害を受けたときに相手に請求できること

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著作権侵害を受けたら、被害者は加害者(侵害者)に以下のような請求をできます。


≪差し止め請求≫

著作権侵害の行為を辞めるよう請求できます。たとえば相手が勝手にあなたの書いた文章をそのままネットのサイトに投稿していたら、すぐに削除するよう要求できます。


≪損害賠償請求≫

相手の著作権侵害行為によってあなたが損害を受けた場合、侵害者へ損害賠償請求ができます。


≪名誉回復措置の要求≫

著作権を侵害されたことによって著作者の名誉が侵害された場合、著作者は侵害者へ名誉回復措置を求められます。たとえばサイトで謝罪広告を出させたり、Twitter上で謝らせたりできます。


【5】パクツイと埋め込み、引用の違い

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ところで自分の投稿したツイートを他人が別サイトなどに投稿していても、必ずしも違法にならないケースがあります。「埋め込み」や「引用」のケースです。


≪埋め込み≫

埋め込みは、他人のTwitterをそのままブログなどの他サイトに表示する機能。投稿者名とツイート内容がそのまま転載されます。この場合、「投稿者名とツイート内容」がセットで転載されるので、見た人も「ツイートした人以外の人物が書いた」とは思いません。

またTwitterの埋め込み機能はTwitter社自身が認めていて、Twitterを利用する人は埋め込み利用されることを了承していることになっているので、文句は言えないのです。

「埋め込み機能」を使って他人のツイートを利用するのは著作権侵害になりません。


≪引用≫

埋め込みでなくても「引用」に該当すると著作権侵害にならない可能性があります。

引用に該当するのは以下のようなケースです。

  • どこからどこまでが引用部分かはっきり区別されている
  • もと文章が主で引用部分が従となっている
  • 引用部分は少ない
  • 出典を明示する
  • 引用部分を改編してはならない

  • あなたのツイートを転載している人が、上記のルールを守って引用しているなら著作権侵害にならない可能性があります。


    【6】パクツイされたときの対処方法

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    もしもパクツイの被害を受けたら、以下のように対処しましょう。


    1)警告する

    まずは相手にパクツイをやめるよう警告します。すぐにパクツイのツイートを消去するよう求めると良いでしょう。必要に応じて謝罪ツイートの投稿を求めてもかまいません。

    TwitterにはDM機能があるので、相手が匿名アカウントでもDMで連絡できます。


    2)Twitter社へ通報

    相手が対応しない場合や相手に直接警告するのがこわい場合には、Twitter社へ通報しましょう。

    Twitterの利用規約でも著作権侵害は禁止されています。
    こちらのフォームを使って著作権侵害の報告ができるので、利用してみてください。
    https://help.twitter.com/forms/dmca

    Twitter社が問題を認めたら、投稿内容が削除されたり相手に警告を発したりなど、適切な処分が行われる可能性があります。


    3)相手を特定して賠償請求

    相手が何度もパクツイを繰り返して悪質な場合や、逆切れしてあなたを攻撃してくる場合などには損害賠償請求も検討すべきです。

    ただ、相手に損害賠償請求するには投稿者の特定が必要です。

    自分一人で投稿者を特定するのは難しいので、弁護士に相談しましょう。


    4)刑事告訴

    相手があまりに悪質な場合、著作権法違反で刑事告訴する方法もあります。あなたの名誉権が侵害されていたら名誉毀損罪、あなたが事業者でパクツイによって業務妨害を受けていたら業務妨害罪による告訴も可能です。

    ライタープロフィール 福谷 陽子(法律ライター/元弁護士)


    ぴりか
    この記事は、福谷 陽子が担当しました。

    弁護士として約10年実務経験を積み、ライターへ転身。
    今は法律知識を活かしながら、著作権、男女問題、賃貸借契約や消費者問題、交通事故などさまざまな法律記事を執筆。ネットを使うときに役立つ法律マガジンも運営中。

    ▼元弁護士ライターぴりかの法律blog
    https://legalharuka.com/
    ▼ネットを賢く利用するための法律マガジン
    https://note.com/puku127/m/mdf0838196a8a
    ▼Twitter
    https://twitter.com/pirica8


    【7】まとめ

    「たかがパクツイ」といえど、ケースによっては大変なトラブルになる可能性もあります。Twitterを利用するときには他人のツイートを勝手に使ったりせず、合法的な方法で楽しみましょう。もしも他人に勝手にパクツイされたときには、あせらず今回の記事内容を思い出して適切に対処してくださいね!