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今や誰もが気軽に情報を発信できる時代。SNSのサービスはさまざまですが、特にTwitterは多くのユーザーを抱えています。気軽に利用できる傍ら、一度入れたタトゥーのようにインターネット上に情報が載るとなかなか取り消せないことから「デジタルタトゥー」という言葉ができました。また、投稿側に悪意がなくとも、ツイートひとつで訴訟に発展してしまう可能性もあります。
一体、どんなトラブルがあるのか確認してみましょう。

■もくじ

【1】フェイクニュースはどこまで平気? ~出来心での投稿が炎上事件に...~
【2】悪ふざけの自慢はもはやご法度 ~1回の投稿が命取りに?~
【3】勘違いはご用心? ~リアル×バーチャル×困惑~
【4】無断転載、駄目、絶対 ~意外と知らない違法行為~
≪監修弁護士の紹介≫
【5】まとめ


【1】フェイクニュースはどこまで平気? ~出来心での投稿が炎上事件に...~

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相談内容

相談者/男性/20歳

僕の夢はインフルエンサーになることです。
Twitterって便利じゃないですか。スマホがあればどこでも更新できるし、文字数も制限があって、気軽に読めるし。フォロワー増やしてプロモーション目的でのツイートをすれば、ラクにお金が稼げるわけですよ?
だから、一発バズらせようと思って、フェイクニュースを発信したんです。内容は、政治家のスキャンダルネタ。リツイートが半端なくてトレンド入りしました!フォロワー数も一気に増えて、初めはホクホクだったんですが、最近になってデマだってばれてしまって、俺叩かれまくり...。
しかも、議員事務所からも連絡が来るし。政治ネタって、面白半分でみんな興味津々でしょ?大体、週刊誌だって俺と同じようなことやってるんじゃないですか?内心びくびくなんですが、俺、訴えられるなんてことあるんですか?


事例

Twitterで「有名な政治家が賄賂を受け取った」とフェイクニュースを流したところ、当該議員の事務所から連絡があった。


弁護士見解

現状、日本ではフェイクニュースの発信自体を直接規制する法律はありません。しかしながら、場合によっては名誉棄損などで訴えられる、また業務妨害罪などで逮捕される可能性があります。
なお、アメリカやヨーロッパなどではフェイクニュースで政治などに影響を及ぼすことを危惧されています。フランスやドイツでは悪質なフェイクニュースを規制するネットワーク執行法やフェイクニュース対策法などが施行されました。これを受けて、今後日本でも悪質なフェイクニュースに対する法案が成立するかもしれません。


【2】悪ふざけの自慢はもはやご法度 ~1回の投稿が命取りに?~

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相談内容

相談者/男性/18歳

最近、仲間と幽霊が出そうな廃墟に行って窓ガラスを割ったり、酒を飲んだりして騒ぐことをしていました。肝試しと飲み会を合わせたような感じの集まりです。
この間、廃墟で遊んでいた時に心霊写真が撮れたので、Twitterに写真を上げたところ、面倒な事態になりました。廃墟の所有者を名乗る人からTwitterのDM(ダイレクトメッセージ)が届いたんです。
「不法侵入と器物なんたら罪だ」といって、「警察に被害届を出す」と書かれていました。でも僕は、普通に考えて人の住めないような建物を放置しておく方が悪いと思います。僕は逮捕とかされることなんてないですよね?


事例

廃墟の心霊スポットで写真を投稿した男が通報され、軽犯罪法違反罪を疑われた。


弁護士見解

所有者の許可なく建物に侵入したり、建物内の物を壊したりすると、建造物侵入罪や器物損壊罪、建造物損壊罪が成立します。また、仮に廃墟の所有者がいない際にも軽犯罪法違反になる恐れがあります。つまり、被害届が出されたときには逮捕される可能性があります。
なお、相談者の方は18歳ということなので、未成年飲酒禁止法にも違反しています。相談者自身が直接罰せられることはありませんが、虞犯少年として補導されたり、保護処分を受けたりする可能性があります。未成年と知りながら酒を売った店や、仲間内に成人がいる場合はその方が処罰の対象になることがあります。


【3】勘違いはご用心? ~リアル×バーチャル×困惑~

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相談内容

相談者/男性/32歳

最近の生活の癒しは、地下アイドル活動をしているMの存在です。LINEは教えてもらっていませんが、Twitter内のDMでやり取りしています。ライブ会場でしか直接会えないけれど、TwitterのDMでは僕のことを「彼氏」と呼んでくれ、ラブラブです。ただ、2人で会えていないことは不満に思っています。
ある時、TwitterにMの自宅で撮影された自撮りがツイートされたのです。写真に写る部屋の窓に見覚えのある風景があり、どこの建物なのか大体予想がつきました。そこで彼女の最寄り駅を推測し、駅で待ち伏せしたところ、予想は当たりでした。僕は、そのまま彼女の後を追いかけて自宅を特定することが出来ました。その日から、忙しいMの安全のためにこっそりと後についていき、家まで送り届けることが僕の日課です。
ところが友達にMのことを話したら、「お前、犯罪だぞ」と言われてしまいました。僕は何か悪いことをしていますか?


事例

女性アイドルのファンがSNSにあげられた写真からアイドルの自宅を特定した。


弁護士見解

個人情報を特定し、待ち伏せをおこなう行為はストーカー規制法に抵触する恐れがあります。アイドルのMさんが相談者の方の行為に気付いているか分かりませんが、相手方が被害届を出した際には逮捕される可能性があります。


【4】無断転載、駄目、絶対 ~意外と知らない違法行為~

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相談内容

相談者/男性/22歳

僕は自嘲を込めて、自分のことを、『Twitterの廃人』と自称しています。僕は、恋愛ゲームが大好きです。そのゲームは学園もので、リコちゃんという女の子のキャラクターがおり、可愛くてはまっています。むしろ、彼女が可愛すぎてなかなかバーチャルの世界から帰って来られません。Twitter内のプロフィール画像は当然リコちゃんだし、インターネットにあげられている画像はくまなくチェックし、ダウンロードして保存。また、リコちゃんの漫画や、絵を描いている方を見つけたら、その画像も文章を変えて投稿していました。
するとこの前、DMが届き、僕が投稿したリコちゃんの漫画や絵の画像について著作権侵害だと言われてしまいました。
本当に本当にリコちゃんが大好きなだけで悪意はなかったのですが、何か問題があったのでしょうか。


事例

他人の投稿したツイートや写真などを、許可なく自分のツイートとして発信した。


弁護士見解

二次創作は、そもそも法律的に著作権侵害である可能性が高いのですが、厳しく取り締まられていないという意味ではグレーゾーンともいえます。
しかしながら、二次創作作品にも著作権は存在します。そのため、二次創作作品を無断で転載しツイートをすると、著作権法に触れる可能性があります。悪意のないことは重々承知ですが、今後トラブルを回避するためにも著作者へ事前に許可を取っておいたほうが良いでしょう。

【監修】弁護士法人えそら 馬場 龍行弁護士


馬場 龍行先生
弁護士法人えそら
第一東京弁護士会
この記事は、馬場 龍行弁護士が法律監修を担当しました。

弁護士法人えそらは、お客様が持つ理想の結果を実現するサポートをさせていただいております。
理想は、果て無く遠く、時に非現実的に感じることもあるかもしれません。
しかし、ひとつひとつステップを踏んでいけば、実現できることもあります。
私たちは、ひとの想いを信じる法律事務所です。
交通事故、企業法務、労務問題などを中心に、幅広く法律相談を承っております。
お客様の意向に寄り添う法律事務所を目指しておりますので、お困りの際は一度ご相談ください。

▼弁護士法人えそら
https://esola-law.or.jp/


【5】まとめ

悪気がなかったとしても、知らずに法トラブルを犯してしまっているケースは多々あります。ネットは気軽に利用できるからこそ、特に注意が必要です。些細なことでも、大きな事件に発展する恐れがあることをきちんと覚えておきましょう。少しでも困ったことがあったら弁護士に相談を…。